Linの気まぐれトーク

映画と小説の日々

霧の朝と『ノマドランド』

早朝なのに暖かい。

見れば牛乳色の霧がこんな里にも立ち込めて、

視界5メートル?



変わらない日々の営みの中にも、

自然界の神秘を垣間見せてくれる。



手に負えなくなると〈災害〉だけど。



どうしても観たい映画があったので、近所のシネコンまで自転車を走らせる。



高専道路の桜は散り初め。


観たい映画は、



一人暮らしになった初老の女性が、キャンピングカーを住まいとし、季節労働の現場を渡り歩く。

仕事はどれも単純労働だが、同世代の仲間にも恵まれ、逞しくこなしていく。


原作はノンフィクションだという。

映画も実際のノマドたちを交え、殆どノンフィクションに近い作りになっている。

開放的な夏ではなく、冬の薄暮を主体にした映像は暗く、体調を整えて行かないと眠くなりそう。


この歳になったら、孤独を恐れてはいけない。

自分の生き方をしっかり見つめ、つかみ取っていかなければ。

飾ることのないヒロインに、ガツンとパンチを食らった気がした。