ステレオタイプのおばあさん?
柚月麻子作『マジカルグランマ』
柚月さんといえば「ブラック麻子」と「ホワイト麻子」がいるらしく、
前者を『ナイルパーチの女子会』『BUTTER 』、
後者を『ランチのアッコちゃん』を代表とするなら、
『マジカルグランマ』は、たぶん前者。
読書で前向きに元気になりたい時も正直あるけれど(ビタミン小説)
本音丸出しで引き込んでいたいときもある。
柚月麻子さんは、たとえブラックでも「引きこもり」には向かない。
戦う人なのだ。
『マジカルグランマ』は、75歳の女優が主人公。かわいいおばあちゃん役で売っていたが、
風向きが変わってバッシングの対象になってしまう。
経済的にも苦しくなった彼女の開き直った発想は痛快ではあるけれど、マネは出来ないな。
マジカルって魔法使いかと思ったらステレオタイプのこと、現役世代に都合よく使われるタイプをいうらしい。
いつの間にか嵌め込まれている型、それに呑み込まれ都合よく使われないように、
そう言っているのかも知れないけれど、
私を含めて世の大半の老人はステレオタイプに収まることで、何とか居場所を得ているもの。
それを破ることのメリットって…
女優ではないおばあちゃんは、
せいぜい心の中でブラックになります。
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