Linの気まぐれトーク

映画と小説の日々

歩いて谷汲

地元の人でないと分かりにくいと思うが、

ここから谷汲まではちょっとある。

Googleマップで見ると、徒歩3時間。

マップで3時間ということは、わたしなら4時間かかる。

でも舗装路だし、4時間なら十分行ける距離だ。

実際、長男もボーイスカウトでは谷汲まで歩いて、除夜の鐘を撞いた経験がある。

途中、トンネルや山道があるので夫を誘った。


理論上は可能、果たしてどうなのか。


出発は午前7時。

まだ肌寒い。

黒野レールパークで最初のトイレ休憩。


その後も順調に距離をかせぐ。


古墳跡を発見。城塚古墳?

こんなところにお城があったんだね〜


笑っていられたのもここまで。


トンネルが近づいてきた。


歩くと長いトンネル。

中は車の走行音が鳴り響き、地獄の様相。


出口が見えた時には、心底ほっとした。


ここまでずっと上り坂。

舗装路でも流石に堪える。

身体が後ろに反ってしまうのは歳のせいか。



あと少しだ、頑張ろう。


なんて長閑な風景。

風のない秋晴れ、ひとりだったら怖くなりそうだ。


もう足が前に出なくて、Googleマップの「到着予定時間」がどんどん遅くなる。


谷汲中学校


地図上では殆ど着いたも同然、が、まだ歩かねばならない。

ゆっくり休む喫茶店もない田舎路を過ぎ、やっと食堂を見つけたけれど、時計は10時40分で営業時間前。

やっとたどり着いた満願の湯の食堂では、調理場のおばさんに「どこから歩いてきたの?」と聞かれる。

トンネルを出たあたりで見かけたというのだ。

お〜歩いている人がいるなあって。

まあ、私たちだけだから、いやでも目立つよね。

ここで栗の釜飯を頂く。

茶碗に三杯はあったと思うけど、軽くいけてしまった。


やっと参道。

いつも夫が写り込んでいるけど、そういう距離で歩きたがる人。

ひいひい言う割に歩調は早く、休まない。

おかげでこちらはノックアウト寸前だった。


無事、山門に到着。

石段を登る気力はないので、ここで引き返す。

というか、コーヒーが飲みたい!

で、貸切状態のお店でゆっくり珈琲休憩。


「急ぐ必要は全然ないんだから、ゆっくり休もう」と口を酸っぱくして言う。

そうじゃないと先に進むことばかり考えているような夫。


帰りはこちらから。


樽見鉄道の谷汲口まで1時間ちょっとの歩き。

昼過ぎの国道は容赦なく暑い。

30分ほど歩いたところにあるジビエレストラン「里山きさら」で休憩を申し出る。

わたしが奢るから、と言ってやっと。


鹿と猪のソーセージ、ハム、薫製などの取り合わせに

アイスコーヒー


外の席の爽やかな風に癒されて、疲れた身体を休める。

この休憩のおかげで生き返った。

やっぱり身体が必要としていたのは動物性蛋白質だったのだ。


初めての駅、当然、無人駅。




旧国鉄時代の車両が雨晒しになって、

時代を感じる。




到着したレールバスには運転手さんしか乗っていなかった。

降りる駅でどっと高校生が乗り込む。


彼らが登校する時間に出発し、下校時間に無事帰宅。

いいベンキョーをしたなぁ。


今日のデータ