Linの気まぐれトーク

映画と小説の日々

失敗ばかりしていた



思い出せば出すほど憂鬱になるフィンランド旅行。
もう、この旅日記を続ける気力もなくなってきて、
何がそんなにイヤだったのかと考えた。


まず、失敗ばかりしていた。
すぐに気づく失敗もあれば、今頃になってわかる失敗もある。


明らかなドジは旅日記にも書いてあった。。



       *******
(ここからコピー)
座っていることにも限界を感じ始めた頃、50分早い到着となった。
読書用に持ってきた文庫本は忘れないうちにウエストポーチに収納、したはずだった。
棚からリュックサックを取り出して背負い、長い通路を歩いた。
その途中でふと気になり、ウエストポーチを確認。
本が入っていない!
「どうしよう、機内に忘れ物しちゃった!!」
「すぐに取りに行ったら?」
友人は近くで待っているから行って、という。
ひとりで駆け出した。
が、時間差で到着したフィンエアーから続々と降りてくる人々。
どの通路が私の搭乗機だったのか。
搭乗券を見せながら聞く。


そしてやっとたどり着いた。
日本語が通じるスタッフがいてよかった。
すぐに探してくれたが、ない。
それもそのはず、
本はわたしのリュックの中にあった。
自分で入れて忘れた自分に呆れる。


あわてて戻るが、またもや中国人団体客の渦に巻き込まれ、前も見えない状況。
並ぶこと数十分、やっと視界が開けてみれば、トランジットの列ではないか。
出国ゲートの位置を2度も聞いてやっと見つけた(人っ子一人いない)階段で
友人と出会った。
彼女もまた、わたしを探していたらしい。
空港は流れから外れたら迷路だ。
大量の冷汗、口の中はカラカラ。
でもこれからフィンランド人の友人ティモとの対面が待っている。
気持ちの中にも暗雲が・・・


       *******


帰りの飛行機も乗るまでが大変だった。
彼女の買ったトナカイの缶詰が手荷物検査で引っかかった。
係員の英語がわかりづらく、ほとんどジェスチャーで伝え合う。
「もう一度並ぶか、捨てるしかないみたい。絶対捨てたくないからもう一度並ぶ」と。
わたしは先に行けと言われ、これまたタックスフリーの手続きに大汗流す。
寒いんだか、暑いんだか。
結局、彼女は二度並び、二度目にトランクに入れればよいことが分かったという。



滞在何日目だったか、ティモにトナカイ料理の店に連れて行ってもらった。
わたしの胃は食前のビールでほとんど満たされてしまう。
一番食べやすそうなものを選んだのに、もう拷問に近い量で。
残してはいけないと思うものの、食べ過ぎてひっくり返ってしまっては目も当てられない。
無理をして、無理をして、結局わたしは残した。
彼女は(無理をして)完食した。
お店の人が皿を引くとき、「彼女は体調が悪くて全部食べられないんだ、すまない」
と、ティモが言い訳をしていた。
やっぱり、残すのはいけないこと。


ホテルに帰ってすぐに胃薬を飲んだことは言うまでもなく、さらに
その夜は、おなかの異変で目覚めた。
トイレに行けば解決する。
でも狭い室内トイレでは音が筒抜けになり、さすがに恥ずかしい。
レストランスペースの横にトイレがあったはずと、キーを持って廊下に出る。
が、驚いたことに階段もエスカレーターもシャッターが下りているのだ。
ここは外国なんだと痛感。


翌日は彼女もわたしも食欲なし。
もりもり食べるティモを横目に、二人ともシナモンロールだけで済ます。

そのシナモンロールだって、日本の倍ぐらいはあった。



一番悩んだのは、お金の問題。
それはまた稿を改めることに。