Linの気まぐれトーク

映画と小説の日々

2021年1月のブログ記事

  • 『空気を読む脳』と『グエムル』

    ヤマザキマリさんとの対談『パンデミックの文明論』が面白かったので、中野信子さんの著書を借りてみる。 著者は東大大学院卒の脳科学者、かなりの秀才だ。 科学者らしく実証に基づいた展開は論理的で、読者である一般大衆にもわかりやすく、飛躍することなく、脳の特性について述べている。 私のようなおばさんでも夢... 続きをみる

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  • なにげなくな日々

    川上弘美さんの小説『三度目の恋』を読んだ。 読書会の助言者さんのおすすめ本だった。 彼女を知ったのは芥川賞を受賞した頃。 当時は我が家も夕刊を取っていて、その文化欄に彼女のエッセイがあり、それが忘れられなかったのだ。 小説を書いては自宅の壁に貼っている。けれど自宅では誰も読んでくれない。仕方がない... 続きをみる

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  • 映画『殺人の追憶』

    DVDで鑑賞。 ポン・ジュノ監督が『パラサイト 半地下の住人』に先がけ、2003年に制作している。 こにらの方が見応えありという人もあり、その題材からして(当時は未解決事件だった華城殺人事件)重そう。 まだ若いソン・ガンホは、土着の所轄刑事。 ホシを上げるために証拠を捏造しようとしたり、拷問まがい... 続きをみる

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  • ある日の夫婦の会話

    午前10時過ぎ、ウォーキングで某小学校前を通ると、駐車場は車でいっぱい。 出入りする車両も次々と。 今日は日曜のはずなのに、と覗き込めば、選挙の投票会場になっているのだった。 小雨模様の寒い日なのに、この賑わい。 そうだ、投票に行かなければ。 珍しく、保守王国と言われている岐阜に、保守分裂が起こっ... 続きをみる

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  • 映画『シークレット・サンシャイン』

    意味のよくわからないタイトル。 レンタルショップではタイトルの50音順に並んでいるので、何度もスマホで確認するのだが、すぐに忘れてしまう。 が、観賞後はもう決して忘れない。 舞台となった都市「密陽」を英語読みすると、そうなるから。 が、それは表向き。多分本当は、ソン・ガンホ演じる、ヒロインを助ける... 続きをみる

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  • レモンジャム

    思いがけず、横浜の友人からレモンが届いた。 庭でレモンの木を育てているとは聞いていたけれど、 わざわざ送ってくれるなんて、とっても豊作だったのね。 750円の送料を払って、一つずつ包み、ゆうパックで届けてくれた手間を思うと、酸っぱいものは苦手、なんて言っていられない。 でも6個のレモン、どうしたら... 続きをみる

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  • 寂聴さん

    長寿である。 が、決して穏やかな道のりではなく、病気や老衰との前向きな闘いを繰り返されての今日のようだ。 新春特別番組「高橋源一郎の飛ぶ教室」に電話出演され、そのお話しぶりの若々しさに驚いたことは、以前書いた。 その時紹介された著書『いのち』を、早速図書館で予約し、先程読み終えたばかり。 出演者の... 続きをみる

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  • 溜席の妖精

    いつも気になっていた。 同じ席に、同じ姿勢で座る女性。  大相撲初場所のテレビ観戦で。 向正面、東側の通路横。 座布団席というらしい。 ずっと同じ姿勢を崩さずにいて、疲れないのかな。 もっとリラックスすればよいのに。 カメラを意識して緊張しているのか。 沖縄在住の学生時代の友人からメールが来て、や... 続きをみる

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  • 『納屋を焼く』と『バーニング 劇場版』

    村上春樹の『納屋を焼く』は初期の短編(57年11月)だ。 春樹の作品を形容し、無国籍風とはよく言われる。私的には、ジャコメッティの針金人間のようだと思っている。細部も表情もあるのだが、生活感がない。それが、良くも悪くも決定的な特徴だ。 当初、村上春樹は英語で書いてから日本語に翻訳しているのだ、と言... 続きをみる

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  • 小説『かもめ食堂』

    昨日14日は読書会だった。 私のはじめての担当、高齢者15人前後の集まりで、 担当といってもテーマ本を決め司会らしきことをするだけだ。 順に感想を言って頂いて、後は自然に雑談… 言葉にならない決まり事みたいなものはあって、空気の読めない私は気付かなかったが、テーマ本に対して批判的な意見は言ってはい... 続きをみる

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  • インナートリップ

    図書館で新作を借りるのは 作家を殺すようなもので、申し訳ないと思うものの、年金暮らしでは本代もままならない。 積読も大事とは聞くが、 本をため込んでしまうと、今度は処分が大変だ。 で、読書欲はもっぱら図書館で解消、ということになる。 先日、借りた本。 伊藤比呂美さんのエッセイ、思いの外、多くて驚く... 続きをみる

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  • 『曲り角』

    井上陽水のアルバム「招待状のないショー」に、「曲り角」という自作の歌がある。 僕は曲り角で こけた ほんの少し みんな笑いころげ 僕はいたく傷ついた 些細なことに、よくもここまで拘ると、最初はあきれた。 でも、今はそう思わないのは、 同じようなことを5年ほど前に経験したから。 人がこけるのは、なぜ... 続きをみる

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  • 高橋源一郎の飛ぶ教室

    元旦に3時間の生放送があることは知っていたけれど、やっと昨夜というか今朝(1時半〜)聴くことができた。 らじるらじるの「聴き逃し」サービスは本当にありがたい。 そこで発見したことが、いくつか。 まず高橋源一郎さんは元旦が誕生日で、晴れて70歳になられたこと。 69年頃、学生運動で逮捕され、留置所で... 続きをみる

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  • 「男だろ!」

    箱根駅伝中継は、もはや正月の風物詩。 まだ子どもが幼い頃は、正月早々、テレビにかじり付く夫を冷ややかに見ていたが、 やはり青山学院が優勝したときからだろうか、 子どもたちが独立したこともあり、 いつしか正月の代名詞に。 力走する選手には申し訳ない気もするけれど、 ああ、お正月だなぁと思うひととき。... 続きをみる

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  • Documentary filmのように

    元旦と言っても変わりなく目覚め、 変わりなく1日が始まり、 ルーティンを繰り返す。 それがとても嬉しいことなんだと、気付きつつある。 昨夜、紅白で聴いたミスチルの“ Documentary film” 「今日は何も無かった  特別なことは何も  いつもと同じ道を通って  同じドアを開けて」 雪道で... 続きをみる

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  • 明けましておめでとうございます

    昨夜は紅白歌合戦を最後まで観てしまったけれど、今朝はいつもどおりに目覚め。 リモコンで投票できたので、赤に5票。 そしたら圧倒的に赤の勝ち。 珍しい。 二階堂ふみちゃんの応援票かな。 大泉さんの才能はもう周知だから(勝てなくても)大丈夫でしょう。 レディファースト、北海道ファーストぶりはさすが。 ... 続きをみる

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