Linの気まぐれトーク

映画と小説の日々

注意!

朝のウォーキングで気になる看板



何に「注意」?

いや、立ち入り禁止の意味か。


ちょっとイタズラ




明後日の読書会のテキストが気になって



もう三度以上読んでいる。

芥川賞受賞作の短編。

が、何とも分かりにくい。

その原因は時系列の絡れだと思い、メモを取りながら整理する。


乱れるのは一人称小説だからだ。

思い出は連想ゲームのように入り乱れる。

統一されているものもある。

釣りの描写だ。

岩手の北上川水系の小さな支流、生出川の描写は限りなく美しい。

夏草が茂り、水楢の倒木が行手を遮る川で、ひたすら釣りをする語り手「今野」と、同僚の「日浅」。


ウグイという魚が、雑種の強さに満ちて登場するが、その漢字は石斑魚でも鯏でもなく、魚編に危を当てたもの。

この魚が、2人を象徴するようで、気になって仕方がないのだ。


映画化され、予告編だけは何度も映画館で見た。


人と人との関係に永続するものはなく、最後に残るのは自身の気持ちだけ、ということか。


世の中は「注意」に満ちている。